特別講義 ~今学んだこと・考えたこと~

 今春入学した47回生は、現在、学院生活にも慣れ、友人関係も活発になり、賑やかな毎日を送っています。そんな学生たちに、本校運営協議会の4人の講師による「特別講義」が、9月27日大矢卓志講師(副校長)、10月4日西尾眞理子講師(副校長)、10月25日親里嘉健講師(副校長)、10月27日佐藤淑郎講師(本会理事)の日程で行われました。
 トップバッターの大矢講師は、多彩な資料のパワーポイントをご準備くださり「口腔とは~」から始まり、学生に簡単な質問を交えながらのご講義でした。そして最後には “ 今から国家試験の勉強は始まっている! ” と、激励してくださり、学生たちは気持ちを入れ直したようでした。つづいて親里講師は、初めに乳歯列と永久歯列の萌出についてプリントを使い、説明をしながら学生に色分けをさせ、興味を持たせ、その後「子どもの成長と歯並びの調和・上顎切歯部順生過剰歯」と題して、講師の貴重な臨床症例の写真やデータを使用してご講義してくださいました。1年次の学生には少し難しい内容だったかもしれませんが、今後に繋がる興味を持てる学びだったようでした。そして佐藤講師は、「期待される歯科衛生士像」という題で、今後の歯科衛生士の展望と属望される歯科衛生士になるために “ 今しなければならないこと ” を熱心にご指導くださいました。これを機に学生も入学時に描いていた、歯科衛生士像をさらに展開し、新たな目標を持ったことでしょう。
 では西尾講師のご講義はといいますと、医療人としてだけではなく、同じ女性として、大人として、学生たちに親身にご講義してくださいました。女性として社会で乗り越えなければならないさまざまな試練も、講師の経験を踏まえ、予防策・改善策・解決策などお話してくださいました。また、現在社会的にも課題となっている「災害」に対しての「防災」についても、学生の立場になり、女性の立場になり、共に考える時間を設けてくださいました。4~5人のグループとなり、“ 私の非常持ち出し袋 ” というテーマで、グループディスカッションをし、全グループが発表しました。学生からは、メイク道具・コンタクト洗浄液・充電器を初め、30以上のもの(ほとんどが合宿グッズのようでしたが)が発表され、全員が真剣に取り組んだ様子が伺えました。講師は全てのグループの意見に、質問やアドバイスしてくださいました。その成果は早速、当日の日番学生の日誌に、「災害時に必要なものや家族との連絡について考えさせられる講義でした。いざという時のために準備しておきたいと思います」と記しており、学生への動機づけができた、貴重な時間となりました。
 このように多くの講師の愛情に溢れるご指導とお心遣いを日々いただきながら、学生たちは学んでいます。学生たちも学院生活での3年間で、笑顔と優しさを絶やさず、気遣いのできる大人の女性・歯科衛生士になれるよう成長して欲しいと願っています。
(専任教員 肥塚美奈子)