運動生理学 ~校外実習で学んだこと~

 本校では平成26年度から新カリキュラムとなり、1年生後期に運動生理学を開講することになりました。科目担当講師は、末井健作兵庫県立大学名誉教授で、座学だけでなく実習も組み入れていただき、10月と11月の計2回、神戸市立中央体育館で行いました。
 本年度47回生は、10月12日(水)に実習1回目が13時からAクラス、14時40分からBクラスが行いました。からだの仕組みや働きについて学生が関心を持てるように講師から丁寧な説明を受けながらストレッチを行い、正しいウォーキング方法を教えていただきました。その後、4~5人のグループとなり「心のキャッチボール」ということで、最初はフリスビーを用いてグループで横一線になり、走りながらパスをしていきました。
 次にインディアカを行いました。インディアカは羽根の付いた特殊なボールを手で打ち合う、バレーボールタイプのスポーツです。初めて同じグループになる学生同士もおり、最初は言葉少なめで恐る恐るインディアカを行っていましたが、だんだん時間が経つにつれ自分たちで点数をつけたり、講師が用意して下さった紐をネット代わりにしたり、最後は白熱した戦いとなっていました。グループ内でも皆で声を掛けあったり、勝った時にはグループ全員でハイタッチをして喜んだり、悔しがったりしていました。見ている教員も普段見られない学生たちの表情を見ることができて良かったです。最後は再度集合し、クールダウンのストレッチを行い、片付けをして終了となりました。
 講師は体を動かしながら、最近高齢者の筋肉や骨などの衰えで問題となっているロコモティブシンドロームについてや、要介護リスクを予防するための筋力作りなども解説して下さっていました。この分野は近年、歯科衛生士国家試験でも少しずつですが出題されつつある分野にもなります。学生も体を動かすことで、心も体もリフレッシュできたと思います。そして、楽しいということだけではなく、歯科衛生士にとって重要なチームワークを学べたのではないかと思います。
 今回、学生は実際に体を動かすことで、座学で学んだことをより深く理解できたの
ではないかと思います。その知識を2年生で学ぶ高齢者歯科学、介護福祉論へ繋げてもらえればと思います。また臨床現場へ出た時には、高齢の患者さんへのアプローチや対応に活かし、細かい患者配慮ができる歯科衛生士なってもらいたいと思います。
(専任教員 角田安佳梨)