消防訓練 ~訓練の大切さ~

消火訓練

 本校では毎年消防訓練を実施しています。これは消防法で定められており、年に1回行う大事な訓練です。今年は10月7日(金)に実施しました。
 訓練は、第2実習室(2階)からの出火という設定で、火災発見者が周囲に火災を大声で知らせます。その後、火災ベルが鳴り、教員2人が消火器を持って移動、出火場所の確認をし、初期消火をします。現場の確認ができた後、非常放送で火災発生場所が全館に放送され、教員が消防署(119番)に連絡を入れます。学生は出火場所を確認し、教員の誘導で2階、3階の非常階段から避難を開始します。冷静、かつ迅速に避難し、最終集合場所は歯科医師会館東館地下駐車場です。避難が終わると点呼を行い、各クラス・学年で全員揃っているかの確認をして、自営消防隊長に報告をして避難完了となります。
 避難完了後に水消火器を使っての消火訓練も行いました。会館管理会社の方に消火器の取り扱いの説明をしていただいた後、神戸市中央消防署の佐藤消防署長から火災で起こる煙は一酸化炭素、有毒ガスなどが発生し、多くはまずそれらを吸い込むことにより意識を失い焼死に至るという煙の恐ろしさについて、説明をしていただきまし た。また、実際に火災や災害が起こった時、恐怖心から動けなくなる、茫然自失となる人がほとんどで日々の訓練により冷静に行動ができるようになるということも教えていただき、消防訓練の大切さを改めて認識しました。
 その後、各学年の代表者が消火器を取り扱いました。今年は神戸市中央消防署の協力により消火体験装置を用いて実際の火を消火する訓練ができ、緊張しながらも教えていただいたとおりに実施できました。
 また、今年はテントの中に無害の煙を充満させ、その中に約10人ずつ入り歩く煙体験も行いました。5m程をまっすぐ歩くだけですが、テントの中は煙で視界が悪く、方向感覚もなくなるためどちらの方向に逃げればよいのかがわからなくなり、時間を要する学生も多数いました。
 全ての消防訓練の後、学院にある各箇所の消火器・消火栓・避難設備を確認したらスタンプを押すというスタンプラリーを行いました。学生はスタンプを押しながら、避難経路・避難器具を再確認しました。
 消防訓練と避難経路の確認は1時間ほどで終了しましたが、普段の生活の中でいつ火災や災害が起こるかわかりません。教員としても、万が一の時には冷静に判断し、お預かりしている大切な学生を迅速に安全な場所へ誘導する責任があります。今後も毎年、必要な訓練として大切な時間にしていきたいと思います。
(専任教員 阪本 薫)