プレ臨床実習に向けて ~未来への一歩~

プレ臨床実習事前学習

プレ臨床実習事前学習

 本校では、2学年に進級すると、開業医院に10日間のプレ臨床実習に行かせていただきます。プレ臨床実習は、学生が初めて臨床現場に出向き、日々の歯科診療について学ぶ見学実習です。臨床で働く歯科衛生士のかたがたの動きを見学させていただくことで、自分の将来の歯科衛生士像を思い 描き、1年生で修得した基礎科目を2年生からの臨床科目へ繋げる学習意欲が向上することができればと考えています。

 本校では、プレ臨床実習での目標を以下のように挙げています。

 1、医療人としての人間性や倫理観、コミュニケーション能力を習得するために、臨床における歯科衛生士の役割を理解し、実習生としての基本的な態度を身に付ける。

 2、学内で習得した知識を歯科臨床の場と結びつけ、理解し考察する。

 3、ライフステージ毎に患者を捉え、歯科衛生士の行う医療接遇を観察し、コミュニケーション能力を養う。また、安全かつ効率的な対応を考察する。

 これら3点を達成できるように本年度は91人の学生が、4月11日(月)~4月22日(金)、43医療機関で実習させていただきます。

 1年次では、基礎科目に加え、臨床科目は保存修復のみの修得となります。しかし、全く分からない状態で見学をするのではなく、戸惑うことなく多くの学びを得るために、治療の流れとそれぞれに必要な器具について予習をしたうえで、事前学習を行い知識を整理しました。実技面に関しては、歯科診療補助で、バキューム、印象練和、セメント練和のトレーニングを重ね、実技試験を実施しました。そして、実習帳トレーニングでは、初めて実習帳を記入するため、治療の流れに沿って、術者・補助者の動きを把握し、どのような視点で見学を行い、どのように考察が必要かということを専任教員全員で学生を担当し、細かくチェックし合格できるまで何度もやりとりを行いました。

 まだまだできないことも多い学生ですが、10日間の実習を通して、接遇面から始まり、さまざまな症例を見学することで、歯科衛生士の役割の大きさを学び、成長して戻ってまいります。
 実習生を受け入れて下さっている医療機関の皆さまには、日々の業務でお忙しい中、学生指導にあたっていただき深く感謝をしております。

 3年次の臨床実習本実習の際には、成長した姿を見ていただけるように、私たち専任教員も日々、誠心誠意学生指導を続けていきたいと思います。

(専任教員 難波恵子)