緊急事態宣言発令中の授業 ~Web授業の導入・開始~

 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が発令され、5月6日までの自粛期間がさらに延長されました。それに伴い、学院でも5月29日までの休校延長を決定しました。同時に、休校期間中に、授業をどのように進めていくのかが検討されました。
 世間ではテレワークやWeb会議、大学でのWeb授業が導入されるなど、さまざまな対策が見られる中で、学院でも5月7日からWeb授業の導入を開始しました。兵庫県歯科医師会の会議でも使用されている「Webex」というミーティングアプリを使用し、各学年ごとに授業を開始しています。5月7日は各学年ごとにWebexへの接続確認を行いながらホームルームを進めていきました。1年生にはオリエンテーションと役員の先生がたと教員の紹介も行いました。翌日からは、各科目講師の先生に来校していただき、Webでの授業が本格的に始まりました。初日は通信に少し不具合が出ることもありましたが、大きな問題はなく進んでいます。また、講師の先生がたには例年通りではない様式のため、内容を少し変更していただくなどもありましたが、快くお受けいただけたことに感謝しています。
 例年は6月に行っていた1年生へのiPad配付も、Web授業を実施しやすくするため5月14日に行いました。5月14日は、遠方の学生などを除く73人の学生が分散登校し、iPadの配付・設定、授業資料の配付、物品の持ち帰りをしました。感染対策として、フットペダル式のアルコール噴射台を設置、体温の測定、学生の流れが一方向になるように考慮しました。また、密を避けるため学生間の距離が取れるように、教室・机の配置を行いました。この日が1年生との初めての対面でしたが、例年通りというわけにはいかず残念ではありました。しかし、学生の体調に問題がないことが確認でき一安心しました。また、当日学生へ簡単なアンケートを実施し、自粛期間中の自宅での過ごし方や、現時点での不安要素を確認いたしました。授業についていけるのか不安と感じている学生が多々おりました。また、自粛期間が続くことで今後の授業への影響が出るのではないかとの不安を抱えている学生もいました。これから学院の再開に向けて、引き続きの感染予防対策と、学生が抱える不安を取り除けるようしっかりサポートを行っていきたいと思います。
 6月に予定していました2年生の小集団指導については、実習先の幼稚園・小学校からの問い合わせや中止依頼があったことと、感染拡大防止を考慮し、本年度は止む無く中止としました。学生は自粛期間もグループでWebを利用し準備を進め、楽しみにしていたため、今回は学内のみで発表を行うことになりました。
 3年生の6月からの臨床実習本実習は、5月21日の緊急事態宣言の解除を受け、6月15日から実施させていただきます。事前に学内実習による準備・確認を行い、学生がしっかり実習へ取り組めるよう指導も行っていきます。
 緊急事態宣言の解除がありましたが、コロナウイルス感染症の第2波が起こりうる可能性も考慮した上で、感染対策に努めて学生と接していきます。このような事態になり、今後の授業や進級・卒業に不安を抱えている学生もいますので、きちんとサポートし、学生個々に寄り添った指導を行っていきたいと思います。
(専任教員 菅 敬江)