歯周病予防処置 諸検査実習 ~臨床実習本実習にむけて~

諸検査実習

諸検査実習

 4月からの新年度に向けて、各学年切磋琢磨しながら学業に専念しています。
 その中でも2年生は年度末に集中している単位試験を修得するため、この時期は今まで以上に努力が必要な時期となります。それに加え、主要3科目では最終の総まとめ実習を行っています。
 歯周病予防処置では、イニシャルプレパレーションの流れを把握して歯科衛生過程を踏まえての実習を行います。今までは超音波スケーラーやプロービングなど、単元ごとの実習でしたが、1人の患者さんを担当し、7回かけて歯周基本治療を実施していきます。口腔内写真や健康調査表を用いて医療面接を行い、PCR・GI・EPP・歯肉弾性・歯間離開度・付着歯肉幅測定などのさまざまな歯周検査から問題や原因を抽出し、そのかたに合った歯周治療計画を立案していきます。考え方や行動パターン、生活環境や全身疾患は人それぞれであるため、対象者の歯科衛生上の問題点やその原因は一人ひとり異なり、その解決方法を歯科衛生アセスメントシートと照らし合わせながら深く考え、行動していくことが重要となります。
 また、長期目標と、期間ごとの短期目標を掲げますが、一方的な指導や施術をし、患者さんの協力を得られなければ目標到達は難しくなります。患者さんの自発的行動によって支えられていることを十分理解しながら実習していかなければなりません。学生は患者さんのニーズに応えるため、真摯に向き合い、予習した上で実習に取り組んでいます。使用するスケーラーの選択や操作角度、ポジショニング確認はもちろんのこと、使用する薬剤や研磨剤の成分も確認し、アレルギー対策や時間配分も学生自身が行っています。再評価時にはかなり改善した結果がでた学生もおり、歯科衛生士としてのやりがいを感じてもらえたと実感しました。
 3年次の6月からの4カ月間は、病院・センター・開業医院で臨床実習本実習に行かせていただきます。指導歯科医師・指導歯科衛生士のご指導のもと、実際の患者さんにも触れ、彼女たちがより成長した姿を見せてくれることを楽しみにしています。学内で基礎知識・実技・コミュニケーションスキル・清潔不潔の理解を徹底し、臨床実習本実習で応用を身につけることができるよう、精一杯サポートしていきたいと思っています。
(専任教員 山下由佳)