平成30年度運営協議員・教職員研修会 ~国家試験に向けて~

第1回国家試験模擬試験

第1回国家試験模擬試験

 8月2日(木)教職員資質向上を目指し本学院で初めて標記研修会が開催されました。
 今回は歯科医学教育がご専門である益野一哉大阪歯科大学歯科医学教育開発室准教授をお迎えしました。
 演題は「大阪歯科大学における歯科医学教育について」で、髙橋理事の開会の辞に引き続き、杉岡副学院長の司会のもと、国家試験合格に向けて大阪歯科大学で取り組んでいらっしゃる対策や指導方法について、非常に興味深いパワーポイントスライドとご自身の体験をふまえながらご講義いただきました。
 大阪歯科大学では歯科医師国家試験対策として、合格に向け入学してから卒業までのカリキュラム作成を何度も改定されたり、学生のモチベーションをあげそれを持続させるため教員が積極的にコミュニケーションをとり頻繁に面談を行うという取り組みをされています。また学生の傾向を分析しながら、成績不良者には1年次からあらゆる角度からの学力アップを図り、また国家試験不合格者には次年度受験にむけての個別対応を行っていらっしゃいます。
 益野准教授は、教員として学生をサポートするためには「しないといけない!やらないといけない!」などの指導の押し付けばかりを行うのではなく、個々の学生のタイプや性格をよく観察し見極め、教員として事実の伝え方やサポートの仕方を工夫することの重要性について話してくださいました。そのなかでも、目標を持って学院に入学した学生が、目の前の壁や悩みにぶつかり、抜け出せなくなっている時に手を差し伸べ、学生自らがその問題を解決できるようにサポート・フォローし、教員も学びながら正しい道へ導いていくことの大切さを改めて感じ、現在の学生の指導方法のあり方について振り返り考える良いきっかけとなりました。
 ご講義の中で益野准教授が何度も話してくださった、指導に必要な3要素(医学的・教育的・人格的)と「教員として学生の幸せのために動き、目標達成のために協力する」というお言葉は教員の原点であり全員が常に意識しつつ行動しなければならないことだと再認識しました。ご講義の最後の質疑応答にも丁寧に答えてくださり、教員として歯科衛生士の先輩として「歯科衛生士は一生を賭するに値する職業 私は歯科衛生士になってしあわせです」という言葉をぜひ学生に伝えてくださいとおっしゃっていただき本当に身の引き締まる思いでした。
 約2時間の実りあるご講義の後、閉会の辞を浦出学院長が述べられ益野准教授へ感謝状を贈呈し、第1回教職員研修会は終了しました。
 教員としてこれから学生と共に国家試験に挑むために、入職させていただいた今年度にこのような機会を作ってくださったことに感謝申し上げます。このご講義を参考に、今後も全力で学生をバックアップできるよう努めていきたいと思っています。
(専任教員 石川 愛子)