ミリングマシンの基礎知識

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3ds_02ローランド・ディー・ジー株式会社
早坂 圭一

ミリングマシンの基礎知識

歯科用CAD/CAMという言葉がこの数年で歯科界において広く認知されシステムの導入も進んできたこともあり、CAM(ミリングマシンとCAMソフトウェア)選定、ミリングバーの選定、切削精度、材料への対応、乾式と湿式の違いなど様々な質問を受けることが多くなってきました。今回はミリングマシンの開発に携わる立場からこれらに関する基礎知識についてお話させて頂きます。

ミリングマシンで加工した加工物は、ミリングマシンの性能以外に (1)スキャナの読み取り精度 (2)CADソフトからCAMソフトへデータを受け渡す際のトレランス (3)CAMソフトの選択 (4)CAMサポートのつけ方 (5)CAMストラテジーの選択 (6)ミリングマシンでの加工の後処理 のそれぞれの選択によっても結果(精度)に違いが生じます。また、ミリングマシンにおいては全ての歯科用CAD/CAM材を加工可能な高価なマシンもあれば、材料の種類によって可能の可否をうたっているものもあります。可否の区分けとしてはWAXやZirconiaに代表される乾式切削加工に対応したマシン、リチウムディシリケイトなどの湿式研削加工、チタン材などの湿式切削加工などがあり、加工する材料によってマシンを選択する必要があります。乾式切削においては比較的柔らかい材料が切削対象となるために工業界でも一般的に使用されている0.6mmなどの小径バーを使用することが可能であり、細かな溝の再現性も可能となります。対して、湿式研削は硬い材料を研磨しながら削っていく方法でありバーの先端を細くしにくい特徴があります。削る材料によってミリングバーの形状も材質も異なるものを選定し使用する必要があり、これにCAMソフトのストラテジーを組み合わせて最適な加工を行うことが可能になります。このような検証を行って材料ごとのストラテジーが設定されているシステムを選定すること重要になると考えます。

最後に精度について実際にお使い頂いている各地、各国のお客様の状況と自社での評価方法、システム側での合わせこみについてご紹介させて頂きます。

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