プレ臨床実習報告会 〜初めての臨床実習での学び〜

報告会

報告会

 春の暖かさで一気に咲いた桜をゆっくり愛でるまもなく、突如初夏の眩しい日差しに汗ばむ中、本学院も令和4年度をスタートしました。昨年度もCOVID-19にさまざまな機会に悩まされた1年でした。しかし、そのような中でも学生たちは一歩ずつ前進しています。
 4月11日(月)から52回生は、学院を離れ10日間のプレ臨床実習という臨床の場へ一歩、踏み出しました。この実習は、「態度・知識・接遇」に対し目標を掲げ、特に知識に関して2年次に学ぶ、より深まる口腔へ特化した臨床科目を具体的にイメージしながら早期に理解できるようにすることも1つの大きな目的となっています。そのための事前準備はさまざまで、全ての学生が十分に理解し実践できるには個人差がある中、どの医院もお忙しい診療中にもかかわらず、学生たちへ適時適切なご指導をしてくださり深謝申し上げます。
 今回は、この10日間の実習後の報告会での学生の述べた内容についてご紹介いたします。

【学んだこと】
・患者さんとのコミュニケーションの重要性と有病者への対応を学び、笑顔と技術だけでなく患者さんへ寄り添うことが大切だと学んだ
・お昼休みに先生が勉強会をしてくださり、その日に見学・補助させていただいた治療の流れや分からない器具やその使用方法など詳しく教えてくださった
・歯科医院でのアルバイト経験がなく、今まで授業で習った内容を間近で見学でき理解を深めることができた
・歯科衛生士さんが常に私たちを気にかけてくださり、見学の誘導や苦手な器具操作では見本を見せていただきながら一緒に練習させていただいた
・医療人のコミュニケーション能力として正しい言葉遣いや患者さんへの思いやりを学ぶことができた
・なりたい歯科衛生士像をイメージできた
・先生や歯科衛生士さんのように口腔内を診て、適切に判断し、指導や説明できるようになりたい

【反省点】
・日々の予習や復習を目標や目的を明確にしてもっと行えば良かった
・術者の動きを見てどのように補助するか考えて行動しなければいけない
・メモを取っていたが、抜けている所があり、実習帳が細かく書けなかった
・緊張でごあいさつをきちんとできなかった
など、学生たちは口々に今回の実習で学んだことや反省点などを自分の言葉で意見を述べると同時に来年の本実習へ向け、この1年間の目標や学習姿勢、意気込みなども力強く述べていました。その表情は実習前の不安と緊張で強張ったものから、少し先を見据えた眼差しと引き締まった面持ちへと変化しており、とても頼もしく感じました。
 この10日間で得たさまざまな学びは、学生たちの今後を明るく照らす道しるべとなると確信しました。そのため私たち教員は、さらにその先の最終目標である、国家試験100%合格へも導くべく、日々サポートを継続しなければならないと気持ちを新たにするものとなりました。本年度も6月から3年生の臨床実習本実習がスタートします。指導歯科医師・指導歯科衛生士・スタッフの皆さま、引き続き学生指導を賜りますようどうぞよろしくお願い申し上げます。
(教務副主任 肥塚美奈子)