国家試験対策 ~コロナ禍を乗り越え合格を目指す~

DHS 夏期基礎対策講座を受講している学生

DHS 夏期基礎対策講座を受講している学生

 国家試験対策として、例年実施している全学年模擬試験を8月2日に実施しました。1年生は、まだ学習していない科目も多く、午前・午後150分間ずつの試験時間に集中力が持続しないながらも、本番の国家試験に準じて実施される試験に真摯に取り組んでいました。また、2年生は、模擬試験で不正解だった問題の完全解答を夏期課題とし、8月末にDHS夏期基礎対策講座を全員受講します。本年度は、新型コロナウイルスの感染が急拡大し、緊急事態宣言が発出されたためZoomによるオンライン講座となりました。本講座は、DHS外部講師による講座で、学生が苦手としている解剖学・生理学・生化学・病理学・微生物学・薬理学を1日で基礎固めするものです。学内では密にならないよう教室を分け、iPadでも資料が見られるようにし、学生が安心かつ集中して学習できる環境を整えたうえで実施しました。受講した学生は「とても疲れたが集中して聞くことができた」「国家試験に出題されるポイントが理解できた」という声があり、例年の講義スタイルと同様に成果があった様子がうかがえました。
 3年生は、6月から臨床実習本実習が始まり、座学で学んだことと臨床の場で見学させていただいたことを結びつけ理解を深めています。コロナ禍での大変な時期の中、ご対応ならびにご指導いただき大変感謝しております。国家試験でも臨床科目は、症例問題や写真問題で出題されることが多く、臨床実習で得た学びのおかげで点数向上に繋げることができています。
 今年実施された歯科衛生士国家試験は、6問の不適切問題がありましたが、全国合格率は93.3%と低いものでした。背景にはコロナ禍であったことも関係しているかもしれませんが、読解力が必要な問題や、第27回から出題基準が改定され難易度の高い問題が出題されるようになったことがあげられます。
 今後、歯科衛生士に求められるニーズは多様化し、それに伴い国家試験の難易度も高くなることが考えられます。コロナ禍であっても、自信をもって受験に臨めるように私たち教員もより一層の学生教育ができるよう精進していきたいと思います。
(専任教員 難波恵子)