50回生・51回生 初めての臨床実習に向けて ~2度目の緊急事態宣言発令の中で~

 兵庫県は、年明け以降の新型コロナウイルスの感染拡大状況を踏まえ、1月9日に大阪府および京都府とともに国に対して緊急事態措置実施区域への追加要請を行い、2度目の緊急事態宣言が発出されました。
 今回の緊急事態宣言では、学校の一斉休校は求められなかったため、本校では緊急事態宣言発令中でも感染対策を十分に行いながら通常通り授業を実施しています。感染対策として、各学年の教室に1月から新型コロナウイルスにも対応した除菌機を設置し、より一層感染対策を行うことができるようになりました。また学院の入り口には非接触型検温器を設置し、学生も毎日、検温の記録と体調管理をしっかり行い、感染対策の意識がますます高まったと感じています。
 2年生(50回生)は、昨年4月に1度目の緊急事態宣言のため中止となっていた10日間の開業医院への実習であるプレ臨床実習を3月に行かせていただけることとなりました。さらに例年3月には口腔保健センターへ1日間・矯正専門医院へ2日間の計3日間の見学実習に行かせていただいていましたが、本年度も実習に行かせていただけることになりました。学内では座学として1年時からもより口腔に特化した専門性の高い分野を学び、実習では、臨床に近い状況を設定した相互実習を行って知識の定着に努めています。また、今まで学んできた科目が終了し、試験を受けて知識の総まとめを行っています。本年度は例年と異なり、臨床の現場を2年生の後半まで経験することなく、勉強が進む形となりました。そのため、教本上でのイメージしかなく、理解が難しい内容も多々あったとは思いますが、初めての臨床の現場への不安と期待に胸を膨らませながら歯科衛生士という同じ目標を持つクラスメイトと一緒に試験を1つずつ乗り越えてきています。コロナ禍の中、学生もモチベーションを維持することが大変だったと思いますが、学生たちの頑張る姿に教員の私も感心させられました。
 1年生(51回生)は、2年生に進級後すぐの4月から始まる開業医院への10日間の実習であるプレ臨床実習に行くことが決まっていますので、実習を受け入れてくださった開業医の先生がたには例年とは異なり、3月に2年生(50回生)の実習、4月に新2年生(51回生)の実習と2カ月連続で実習をお願いすることになりました。新型コロナウイルスの感染が終息しない中、学生のために実習を受け入れてくださった先生がたには深く感謝いたします。
 2年生(50回生)は2月の半ばから、1年生(51回生)は3月から、それぞれの臨床実習に向けての準備が始まります。初めての臨床の現場、また感染が終息していない中での実習ということもあり不安に感じることも多いと思いますが、実習先の指導歯科医師、歯科衛生士に助けていただきながら教員一同、今できることを考えて、学生に寄り添いながら少しでも自信を持ってそして安心して実習に臨めるようにサポートしていきたいと考えています。
(専任教員 竹田 優)