消防訓練 ~危機管理を身に付ける~

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水消火器による消火訓練

 10月6日に消防訓練を行いました。毎年行う恒例行事ではありますが、教員にとっても日々の設備管理や危機管理の見直しができる良い機会となっています。本年度は小雨で、少し肌寒い中での訓練となりました。まずは火災ベルが鳴り響く中、教員の指示のもと慌てずに避難経路より地下駐車場へ移動します。全員の移動が確認できたら水消火器を使用しての消火活動を行います。初めは苦戦していたものの、消火先を炎ではなく火の根元を狙うなどの説明をうけることで、すぐに感覚をつかんでいました。使い方を聞くだけでなく、実際に体感してみることが肝心だと改めて実感しました。
 その後、消防署のかたの貴重なお話を聞かせていただきました。神戸市の火災原因の第1位は残念ながら放火であること、化学繊維やプラスチックの過熱による有毒ガスを吸引することの危険性、私たちが日常生活で使用しているヘアスプレーがどのような状況下で爆発して大惨事を引き起こすのかなど、身近に使用しているものの危険性についてご教示いただきました。
 次に学年ごとに分かれ、煙体験ハウスと普段気にしていなかった避難ハシゴや非常ベルなどの設備確認のスタンプラリーを行いました。煙体験は昨年から導入した火災訓練であり、実際に火事に巻き込まれた際に慌てずに避難できるよう火災現場さながらのテント内で行います。擬似のドライスモークは、安全性の高い成分を使用しており、匂いも苦痛なものではありませんが、見づらい中での移動の不自由さや、煙を吸引しないための体勢など肌で感じることができたと思います。年に1度しかない消防訓練ですが、危機管理を身につけるためにはとても大切だと感じます。
 近年、本学院では防災だけでなく防犯対策も強化し、セキュリティの見直しを行っています。大切なお嬢様をお預かりする学院としての責任と、学生にとっても日々安心して過ごせる環境が整っている必要があると感じます。学院入口も静脈認証システムでの開閉となり、関係者以外入れないようになっています。また録画用防犯カメラや刺股の設置をするほか、学生だけでなく教員も警察署のかたから防犯について具体的に学んでいます。そして入学時にはトラブルに巻き込まないように、SNSの使用についても共通認識を持ち、ネットを安全に使用できるように説明をしています。
 これからも学生が自ら危険を回避し、安全に行動するための安全教育と、学生を取り巻く環境を整えるための安全管理の徹底を怠らないよう努力していきたいと思っています。
(専任教員 山下由佳)