新年度に向けて ~それぞれの一歩~

 春の訪れを感じるこのごろ、「45回生卒業証書授与式」を3月11日(土)に挙行しました。卒業生は花のように色とりどりに着飾り、輝く笑顔や感極まって涙ぐむ姿がみられ、卒業した全員が3年間の努力を糧に自信を持ち、それぞれの新たな道を大きく踏み出してほしいと心から願った1日でした。
 しかし、余韻もつかの間、この春に新2年生となる、47回生の「プレ臨床実習」に向けての準備も始まります。プレ臨床実習は、2年次の4月に初めて臨床現場(開業歯科医院)で、日々の診療の様子を10日間見学させていただく実習です。これまで1年間、座学を中心とする基礎科目を学んできましたが、やはり初めての臨床実習を前に不安なこともあるでしょう。そのために事前に治療の流れと器具器材についての特別講義を行い、知識を整理しました。また、実習帳を初めて記入するため、実習帳のトレーニングも行いました。治療の流れに沿って、術者・補助者の動きを把握し、どのようなところに重点をおいて見学すればよいかを学習しました。
 そして例年、学生たちを悩ませることが「考察する」ことです。これにはどのような視点が必要かということを、専任教員が学生それぞれを担当し、合格するまでチェックを繰り返しました。10日間の実習で、実際に働く歯科衛生士の姿を拝見することで、より具体的に将来の自分を思い描くきっかけとなり、2年次の臨床科目の学びへと繋げていってくれることを期待しています。実習先として学生を受け入れてくれる、歯科医院の院長先生をはじめ、指導歯科衛生士、スタッフの皆様には、日々の業務でお忙しいなか、ご指導にあたっていただきますことに深く感謝いたします。本校は4月に創立50周年を迎え、この度学校名も新たに「兵庫県歯科医師会附属兵庫歯科衛生士学院」として再スタートいたします。守っていくべき伝統を大切にしつつ、時代の変化に順応し、社会のニーズに応えられる歯科衛生士教育のために、私自身も常に努力をし続け、精一杯学生と向き合ってまいります。
(専任教員 山中美保)