プレ臨床実習 ~10日間で学んだこと~

 プレ臨床実習は、2年生が初めて臨床現場(開業医院)で10日間、日々の診療の様子を見学させていただく実習となります。

 本年度は4月15日(月)~4月26日(金)、41医療機関に合計82人が実習に行かせていただきました。

 1年次での臨床科目は、まだ保存修復学のみの修得となります。しかし、全く分からない状態で見学をするのではなく、事前に治療の流れと器具器材について予習課題をした上で特別講義を受講し、知識を整理しました。また、実習帳を初めて記入するため、プレ臨床実習で実習帳の記入に戸惑わないよう事前に実習帳トレーニングを行いました。実習帳トレーニングでは10人の専任教員全員で学生を担当し、細かくチェックし合格できるまで何度もやりとりします。多くの予習をした上での実習とはいえ、初めての臨床現場となりますので、耳にする専門用語、目にする材料・症例に戸惑うことも多かったようです。しかしその反面、理解が深まった喜びも多かったと思います。

 10日間の実習を終え、学生からは「指導歯科衛生士さんのように患者さまに信頼される歯科衛生士になりたい」「もっと勉強したい」等の感想を聞くことができました。初めての臨床の場で、輝く姿で活躍されている歯科衛生士さんを見て、自分の将来像を思い描いたことと思います。実習を通して知識の習得のみにとどまらず、社会性や歯科衛生士として大切なことをたくさん吸収していました。この成長は自分たちの努力だけではなく、指導歯科医師・指導歯科衛生士をはじめとし、スタッフのかたがたのご指導を受けたからこそ、また患者さまが実習生を理解してくださっていたからこその成長だという感謝の気持ちを忘れずに、2年次に学ぶ臨床科目への知識へと繋げていって欲しいと思います。

 実習生を受け入れて下さった41医療機関の皆さまには、日々の業務でお忙しい中、学生指導にあたっていただいたことに深く感謝しております。

 また、3年次臨床実習本実習の際には、1年後の彼女たちをみて、成長したと感じていただけるように、わたくしども専任教員も誠心誠意指導を続けてまいりたいと思っております。

(専任教員 永島由紀子)