歯周病と全身の病気

歯周病と全身の病気との関わり

米国の歯周病学会が「歯周病が死を招く」と警告し、ケアキャンペーンを展開したことがありました。歯周病は歯茎から血が出るだけだと思っている人にとっては、ちょっと意外かもしれませんが、歯周病が全身の病気にも影響を及ぼすことが最近分かってきました。ただし、歯周病が直接その病気を起こすわけではありません。罹患率を高めたり、病状を憎悪させることがあるということです。

歯周病が全身に影響を与えるメカニズム

歯周病菌が体内に侵入して影響を及ぼすわけですが、これには口の中を経由する場合と血管を経由する場合があります。口腔内経由は細菌自体が他の臓器に感染する歯性感染症。血管経由は歯周病巣の細菌が過剰に作り出した炎症物質や過剰活性化した白血球が、血管を通って他の臓器に移行して様々な悪影響を与えます。

どんな病気に関係するのか?

糖尿病

糖尿病の患者さんは、歯周病にかかると重症になりやすいことが知られています。これは、糖尿病が進行すると免疫機能(病原菌に抵抗する働き)が低下するためです。歯周病が糖尿病にどのような影響を及ぼすかは今まであまり問題にされませんでしたが、最近、歯周病が糖尿病の発病や血糖コントロールに影響を及ぼすことが分かってきました。

心臓病

歯周病の人は健康な人に比べて、心筋梗塞などを起こすリスクが3倍近く高いそうです。25~45歳の若い人が歯周病に罹っていると、心臓病や心筋梗塞を起こす確率が70%上がるとも言われています。

なぜ、こんなにリスクが高くなるのでしょうか?

それは歯周病菌が血流にのって冠状動脈に到着すると炎症を起こします。炎症を起こすと血液の流れが悪くなり、やがて血栓が出来、心筋梗塞の原因になると考えられています。
ということは、歯周病をケアすることで心臓・血管疾患のリスクを軽減することが出来るかもしれません。

誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎とは食べ物や唾液が誤って気管支に入ってしまうために起こる肺炎のことです。お年寄りや食べる機能に障害のある人は眠っている間に唾液を誤嚥してしまい、口腔内の細菌によって肺炎を起こす事がよくあります。つまり、歯周病を放置したり口の中が汚れたままであったりすると、肺炎を起こすリスクは高くなるということです。
ある老人ホームで肺炎の発症率を調べたところ、1日1回歯を磨いていたグループの肺炎発症率が11%だったのに対して、歯磨きをしなかったグループは19%が肺炎になったという報告があります。

お口の病気が原因で起こる全身病

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