
『目には目を、歯には歯を』古代の人たちも、やっぱり歯が大事!
歯にまつわる格言や歯を引用した言い回しは数多いですが、約4000年前の古代バビロニアのハムラビ法典にある「目には目を、歯には歯を」はとくに有名でしょう。旧約聖書出エジプト記にも「人に害を加えた者は、それと 同一の傷害を受けねばならない。骨折には骨折を、目には目を、歯には歯をもって人に与えたと同じ害を受けねばならない」と、同じような記述が見られます。
これは、報復の言葉としてよく使われますが、真意は、自分が受けた以上のダメージを与えるような仕返しをしてはいけないということ。憎しみの増幅を繰り返さないための戒めの言葉なのです。
いずれにしても、古代の人たちも歯を大切なものだと考えていたからこそ目や骨と併せて引用されたのでしょう。
中世ヨーロッパの歯抜き屋たちはラッパや太鼓がトレードマーク
いつの時代も、歯痛は悩みの種。中世ヨーロッパでは、刃物を扱う理髪師が外科の真似事のようなことをするようになり、抜歯や腫れ物の切開などを行っていました。
1307年にはイギリスで「床屋歯科」のギルドが組織されたといわれ、やがて、より専門的な「歯抜き屋」が登場します。しかし、多くは正規の医学とは無縁で、市場やお祭りなどの街頭で楽団を伴って営業していたようです。
抜歯に使う道具は、歯をつかむペンチの一種と、テコの原理で歯を持ち上げる器具だけ。麻酔はなく、患者の悲鳴を消すために、トランペットやドラムなどの大きな音が必要でした。
「痛くないよ…」というのは、お決まりの大嘘で、英語には「歯抜き屋のように嘘をつく」ということわざがあるとか。
旅回りのインチキ歯科医に診てもらわなくてもいい時代に生まれたことを、大いに感謝したいものです。
|